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The Art of The Daguerreotype
当時のダゲレオタイプを紹介しているアート本です。 Stefan Richterさんという写真家の方が15年以上もダゲレオタイプを集めてその中の一部をこの本で紹介しています。
なかなか実際に目にすることのない珍しいダゲレオタイプが載っていますが(たとえばヌードなど)、印刷がイマイチかなぁという気がします。ダゲレオタイプという特性上、これが限界なのかもしれません。
正直ダゲレオタイプを知らない人が見たら、ふーん、という感じで、実際のところ私も買った当初はぱらぱらと見て、買わなくてもよかったな・・と思いました。
自分がいざ銀板写真に挑戦するようになって、いろいろなダゲレオタイプを関心を持ってみるようになった今見ると、文献としてはなかなか興味深い内容です。
このダゲレオタイプの実物を見てみたいです。
1853 Antoine Francois Jean Clauded(1979-1867)
一般的に市場に出回っているダゲレオタイプはだいたい1850年以降のものがほとんどなので、1840年代、特に前半のダゲレオタイプは珍しい。
メール交換しているダゲレオタイプ・ディーラーのおじいさんが昨夜、1842年の美しい少女のダゲレオタイプの画像を送ってくれました。当時の銀板はほとんどが片方だけしか銀メッキされていないのですが、その少女の銀板写真は両サイドにメッキが施されています。勝手にここで画像は紹介できませんが、全体的にゴールドがかっていて(それはかなり珍しいそうです)、ライティングがダゲレオタイプ後期のものと違うのです。最初のころは一カ所から強い光を当てていたようなのですが、その後、いかに立体的に細部まで奇麗に写すかというライティングの技巧がこらされていったそう。
おじいさんはその少女は販売せず、コレクションの一部として飾るとのこと。販売されたらほしくなるからよかった。(といっても、絶対に手が出ないと思います。)
ちなみに過去にUSD$62,500で落札されたダゲレオタイプがありました。日本円にして750万円くらい。1848年のものです。
http://cityroom.blogs.nytimes.com/2009/03/30/1840s-daguerreotype-is-sold-for-62500/?_r=0
当時のダゲレオタイプは確かに高いし歴史的な価値もあるかもしれませんが、例えば今私がダゲレオタイプを撮ったところで普通の写真と価値はなんら変わらないんだろうな・・と、つくづく思うのでした。これを職業にしたいとは思っていないので、自分で納得の出来る物が撮れさえすればそんなことはよいのですが。
・・というわけで、今朝も明け方4時半に起きて定着しました。
その結果がこれ。
早朝にばっと飛び起き、意気揚々と定着、そして落胆。防毒マスクの跡が微かに顔に残ったまま出社。最近毎日それの繰り返し。