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初期のダゲレオタイプはクラッド・プレートと言って、銅板と銀を張り合わせたものを圧延してカットしたものが使用されていました。 現代のいわゆるコンテンポラリーダゲレオタイプはもっとお手軽に銅板に銀メッキを施したものが使用されています。

銀の固さや純度などにも関係してくるので一概には言えませんが、質の良いクラッド・プレートであれば銀メッキよりも明らかによく写ります。
ただ小ロットでの購入が難しい上に高価なので、なかなか入手困難です。

私自身日本のメーカーに何社か当たりましたが、見事玉砕。 もしくはサンプルで1枚5万円とかいう恐ろしい値段だったりします。 まぁ、銀メッキでいいかと思っていたところ、このブログにたまにコメントをくださる戸倉さんが、中国のサプライヤーからクラッド材が安く入手出来そうだからまずはサンプルを使ってみてくれないかと連絡を下さいました。

戸倉さんは以前ダゲレオタイプを展示したときに奥様と見に来てくださって、「初めまして」と言ったら、実は以前湿板を展示した際にもお会いしていたとのことで、失礼きわまりない再会でした。
にもかかわらずニコニコとご対応くださり、とにかく心の広い優しい方で、ご自身もダゲレオタイプを撮影されます。
今回のサンプルも代金を支払うと言っても、趣味でやっていることだからと受け取ってくださいませんでした。
(・・というシンプルな表現ですまされる感じの方ではないので、それはまたいずれ。)

・・・というわけで、2枚のサンプルが今週無事届きました。(戸倉さん、ありがとうございます。)

実は今回のサンプルは戸倉さんによると、サプライヤーの扱いが雑だったために傷だらけで、使い物にならないかもしれないとのこと。それでもとりあえずは送っていただき見てみると、確かに傷だらけではありますが、思っていたほど状態は悪くない気がしました。

こちらが研磨する前。

ずっしりと厚みがあり、繊細さはないものの少々雑に扱っても大丈夫そうな雰囲気です。

そしてガンガンに磨いたあと。

この写真では奇麗に見えますが、表面はどんなに磨いてもぶつぶつと汚れたようなあとやムラがあり、もしかして混ぜ物でもしてあるんじゃないか、というような残念な質感です。   

うーん、これは難しいかなぁーと思いながら、試しに撮影した結果。

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写りました。

この写真では分かりにくいですが、想定外のとても素晴らしい写りです。 
コントラストが高くシャープで、私が使っている銀メッキのプレートにはない表情が出ました。

研磨も楽で、あれだけ機械と格闘していた私ですが、今回は写らない前提で適当なところで切り上げて撮影したのにしっかり写りました。
しかもヨウ素の乗りのスピードが全然違う。色は若干淡い感じで、いつもと明らかにトーンが違ったので戸惑いましたが、普段の半分から3分の1くらいのスピードで完了した気がします。

残念なのは厚みと見た目のクオリティー。 表面がもっと奇麗になれば良いですが、さらに磨けば変わるのかそのあたりはまた実験する価値はありそうです。 厚みは重くなるというだけで、それほど大きな問題ではありません。

・・というわけで、さすがクラッド材、という結果になりました。
(すでにご自身でもテストされているかもしれませんが、もう少し質を改善できればGOですよ、戸倉さん。)

もう一枚を近いうちにテストしてまたアップします。