Tags

, ,

前々から気になっていた書籍を入手しました。フランスのダゲレオタイプの本です。

ここ1年ほどたまに探していましたが、あっても1万円近くして、中身もよくわからないので注文するのを躊躇していました。
今回、半値くらいで見つけたので飼いました。

中身はフランス語なのでちんぷんかんぷんですが、タイトルくらいならわかります。

“Le Temps Suspendu”
「止まった時間。」

実はこのタイトルにもとても惹かれていました。時間が止まるという概念は、写真が生まれて初めて芽生えてきたのかもしれません。
まさにこの表紙のダゲレオタイプも時間の静止を表現しています。

1841年に撮られたフランスのダゲレオタイプ。

まだダゲレオタイプが紹介されてから間もないせいか、技術的にもいまいち。
それなのになぜかとても魅力的に見えます。

1858年のダゲレオタイプは技術的にもかなり進歩しています。アメリカから技術が逆輸入された後です。

個人的にはフランスのダゲレオタイプは大好きで、その理由はとにかく額装が美しいのです。
アメリカほど多くの鮮明で美しいダゲレオタイプにはなかなか出会えるチャンスはありませんが(私の所有しているダゲレオタイプはほとんどアメリカのもの)、その全体から漂う独特の存在感はフランスならではという気がします。

本には以前の所有者のものと思われる手紙が入っていました。これが古本の楽しみのひとつ。

スイスのHanns U. Christenさんという方宛に書かれたもので、内容はドイツ語でよくわかりませんが ”Le Temps Suspendu”を送りますというような送付状だと思います。このHanns U. Christenさんはスイスのジャーナリストらしく、写真に関する本も出していました。もしかしたら資料としてこの”Le Temps Suspendu”を購入したのかもしれません。

別の国の会ったこともない、そしてこの先会うこともない人との小さな接点は何やらロマンを感じます。