ダゲレオタイプの恐ろしいほどの美しさに取り憑かれ、写真の原理も化学も詳しくない私がダゲレオタイプを制作するまでにはたくさんの紆余曲折がありました。(まだまだ試行錯誤は続いています。)
制作に関する情報はウェブで検索すればいくらでも出て来ますので特別目新しい情報はありませんが、素人目線でわかりやすくそのプロセスの基本を説明したいと思います。

ダゲレオタイプについてすべてを書き尽くしたら一冊の本になってしまうくらいなのでここではあくまでも基本プロセスに特化して、小分けに掲載していきます。
もし間違い等ございましたらご指摘ください。また臭素や水銀を使用しないベクレル法についてはここでは説明いたしません。

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ダゲレオタイプは日本語では銀板写真と呼びます。その名の通り、銀の板に撮られた写真です。ただ銀板というと語弊があり、正確には”銀メッキが施された銅板”、もしくは”銀板と銅板を圧延接合したクラッド材”のいずれかの板を使用します。(純銀板ではありません。)
ここでは簡略化するためあえて”銀板”という呼び方をします。
ダゲレオタイプの時代背景などはウィキペディア等をご参照ください。

プロセスから話は逸れますが、たまにガラス板に撮影された湿板写真を「ダゲレオタイプ」と称している方がいますが、大きな間違いです。同じくアルミ板に撮影されたティンタイプも湿板写真です。小さな専用ケースに入っているそれらすべてをひっくるめてダゲレオタイプ(アンティーク写真という意味か?)と呼んでいる場合も目にしますが、もちろんこちらも間違いです。日本だけでなく海外でもこの間違いはみられます。ダゲレオタイプを購入される場合は売主が勘違いしていないかよく確認されることをお勧めします。

あまり現物を見たことのない人にとってこれらは混同しやすく、パッと見ただけではわからないことがありますが、数多く接しているうちにその違いは明らかに違うとわかるようになります。

ダゲレオタイプ制作の8ステップ


①銀板を鏡面になるまで研磨する。
②ヨウ素の蒸気を鏡面(撮影面)にあてる。
③臭素の蒸気をさらにその上からあてる。
③さらに上からヨウ素の蒸気をあてる。
④カメラにセットして撮影する。
⑤水銀の蒸気で現像する。
⑥定着液で定着する。
⑦洗浄して調色を施す。
⑧ハウジングをして完成。


ダゲレオタイプはプロセスの複雑さというより、一つ一つの行程に技術と経験を要することと絶妙な薬品のコンビネーション、そして結像しない原因がいくつも考えられるところに難しさがあります。
また非常に危険な薬品を使用するため、これらの薬品を使用できる道具や環境が整っていないと作業は難しいです。作業をされる方はご自身の責任において、周りに迷惑をかけないよう万全を期して臨んでください。

この図は当時のダゲレオタイプの制作道具たちです。
今はこれを見ただけではわからないと思いますが、順を追って説明していきます。


source : http://gihsphoto1.weebly.com/louis-daguerre-and-the-daguerreotype.html

*続く*

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