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最近現実逃避が甚だしく、お気に入りのダゲレオタイプを持ち歩いては外出先でもそれを眺めています。

そのときには2つのモードが入り混じっています。 どっぷりとその空間に自分が入り込んで当時の人と対話を楽しんでいる自分と、ダゲレオタイプを制作する者として、その美しさがとても遠く自分の手の届かないところにあるのだという焦燥のような羨望のような、ときとして諦めのような、複雑な気持ちでそれを眺めている自分です。

もはやそこにたどり着こうとすること自体がおこがましいような気すらして、はて、私は今まで何をやっていたのかな・・・と、ふとここ数年に費やしたエネルギーすべてがとても無駄だったのではないかという恐ろしい思考が瞬間的に湧き上がって、そのときに何が起こるかというと自分がぎゅーっと死に近づいたような錯覚を起こします。
実際のところそれは錯覚ではないのかもしれません。

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ここ終日間は集中的にダゲレオタイプの修復を行っています。
平日は夜帰ってきてから2つぐらいずつ、ケースの修理。

1840年代の古いものは特にケースの損傷が激しく、たいていのものは真っ二つに分かれてしまっているので、それをくっつける作業です。

左半分が私が修理したもので、右半分は誰かが修理したもの。 適当にビニールテープが貼られたようなものもあり、そういうものは見た目が美しくないのみならず不協和音を起こしているのでやり直し。

あともう少しでこの作業も完了です。