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ダゲレオタイプは撮影以外に苦戦することがあります。
それはデジタル化。
鏡のように反射するので、いろいろ写り込むし、角度に寄ってその表情がだいぶ変わるので最適なポジションで、ダゲレオタイプの魅力を最大限に引き出して撮影するというのがとても難しいです。
自分で撮影したダゲレオタイプは斜めのアングルから撮影するか、家庭用複合機にそのままベタッと置いてスキャンしますが、スキャンはどうも実物から受ける印象とは違って写ります。
そしてアンティークのダゲレオタイプになるとケースから出さない限り(そんな恐ろしいことはしませんが)、CISタイプのスキャナーでは到底無理で、そうすると被写界深度の深いCCDスキャナーが欲しいなーと、ということになります。
これが結構高くて、しかも一応スキャンはできると思いますが、もしかしたらケースの影が写ったりするかもしれないし、トーンなど忠実に再現してくれるのかも不安です。
いろいろ調べていたらすばらしい資料がありました。
http://www.ntm.cz/data/veda-a-vyzkum/standards_of_digitization_en.pdf
ダゲレオタイプをデジタル化する上での機材や注意事項。
この資料にあるようにもっとしっかりしたコピースタンドとライティングがあればよさそうです。(といってもこれも簡単に揃えられそうにはないですが。。)
コピースタンドは以前にも試していますが、あまりうまく行っておらず、要再チャレンジ。
Scanning the daguerreotype (ダゲレオタイプ・銀板写真のスキャニング)
大切なポイントは機材だけでなく撮影する方向にあります。
細かい磨き傷が水平に走っているので、それが見えないように撮影しなければなりません。
資料からの抜粋になりますが、写真の向きを変えただけでこんなにも違います。
今までスキャナーガラスの上に縦向きに置いてスキャンしていましたが、横にしたら違うかも。。。
これが手持ち撮影。(ちなみにこちらは昨日撮影した新たな水銀法ダゲレオタイプ。レンズはエルマジーです。)
そしてこの下がスキャン画像です。左が今までスキャンしていた方向、右が向きを変えたもの。(構図が曲がっているのが気持ち悪いですが、そこは目をつむるとして。。)
えー、こんな違う! 左は横に細かいラインが走っているのが見えますでしょうか。これが磨き傷です。その小さな傷に光が反射して画像全体が白っぽくなっているものと思われます。今更ですが、目から鱗でした。 今までずっと奇麗に見えない方向でスキャンしていました。(というよりなぜこんなシンプルなことを思いつかなかったんだろう。。。)
私のダゲレオタイプはポートレイト(縦)ですが、ランドスケープ(横)の場合はもちろん今まで通りの向きでスキャンして大丈夫ということになります。